二分脊椎症について
サプリメントの勉強をしていると妊娠期における葉酸の重要性について二分脊椎症という疾患が出てきます。ここでは二分脊椎症について理解をしたうえで妊娠期における葉酸の重要性を考えていきたい思います。
ただし、葉酸の摂取で必ず予防できるものではありません。
二分脊椎症について理解する
二分脊椎症とは
生まれる前に背骨がうまく閉じないことで起こる病気で、背骨と体の神経が関係しているため、体にさまざまな影響がでることがあります。
出生1万人あたり約5人(1年あたり約400人)の割合となっています。
手足のしびれや、動きづらさが出ることがあり、おしっこやうんちがうまくコントロールできないこともあります。子どもの成長や運動に影響がでることもあるので、手術やリハビリテーションなどの治療が必要になります。
発症原因とリスク要因
母親が妊娠中に接する環境(気温や住む場所など)が影響することもあると言われていますが、まだ研究が進行中で分からないことが多い疾患です。さまざまな環境要因が重なることが多く、特定の行動が直接原因になるわけではないとされています。
家族や親せきに同じような病気がある場合、少しリスクが上がることがありますが、遺伝だけで決まるわけではなく、さまざまな要因と組み合わさって発症する場合もあるとされています。
妊娠中の薬の使用や持病があると、リスクがやや高まることがあるとされていますが、妊娠前から体調管理をすることで影響を減らせる場合もあります。
妊娠前から葉酸を摂取するとリスクが低くなると言われています。ただし、葉酸だけで防げるわけではないため、あくまで予防の一つであることを理解することが重要です。
予防と葉酸の重要性
葉酸はビタミンB群の一つで、特に細胞分裂や新しい細胞の生成に欠かせない栄養素です。赤ちゃんの成長に大切な役割を果たします。
妊娠が分かる前から葉酸をしっかり摂ることが大切です。妊娠を計画している場合は、妊娠の1か月以上前から摂取を始めることが推奨されています。
葉酸は食品からも摂取できます。ほうれん草やブロッコリー、レタスなどの緑の野菜、オレンジや豆類などに豊富です。ただし、必要量を確保するのは難しいため、サプリメントも活用すると良いでしょう。一般的な推奨量として、成人女性は1日400マイクログラムを摂取することが勧められていますが、サプリメントを選ぶ際には、医師や薬剤師に相談して適切な量を確認しましょう。
もっと詳しく知りたい場合に役立つサイト
診断から治療まで網羅されているサイトです。MSDが提供しており医学的に信頼性が高いサイトです。疾患に関する誤った理解を防ぐために、興味がある方はご覧ください。
二分脊椎 – 19. 小児科 – MSDマニュアル プロフェッショナル版