フェムテックとは
フェムテックという言葉に出会ってからしばらく経つけれど、周囲に話してもまだまだ知らない方も多い印象。ただ、最近の風潮を見ているとTVや雑誌でも特集が組まれていることがあり数年でもっと定着してくると思います。これからは女性だけでなく、男性もフェムテックという言葉に触れてくる時代がくるかもしれませんね。
フェムテックの歴史と未来について
フェムテックという言葉は、2016年のTechCrunchというアメリカのスタートアップのカンファレンスでパネリストとして登壇していたときに、ドイツの起業家であるアイダ・ティンが提唱しました。
その後、国内においても生理管理アプリや妊娠サポートなどが登場し、次第に女性の健康全般(閉経、メンタルヘルス等)へと範囲が広がりました。また、投資家の注目により資金も集まり、業界が成長しました。
フェムテック市場は拡大を続け、企業や医療業界も参入するように。社会が女性の健康に注目し、関連製品やサービスが多く提供されるようになっています。世界規模でみると、フェムテックによる製品・サービスが生み出すグローバル市場は、市場調査を手掛けるインド360iResearchによれば、2023年に359億1000万米ドル(5兆6362億円、1米ドル=約157円換算)と推計され、2024年には408億5000万米ドル(約6兆4116億円)に達する見込みです。以降、年平均成長率(CAGR)14.47%で成長を続け、2030年には925億1000万米ドル(14兆5199億円)に達すると予測されていています。
代表的なフェムテック製品について
女性は生理が始まってから、妊娠・出産、更年期、閉経と様々な体の変化を経験します。そのためフェムテック製品は女性の年齢や環境に応じて多岐に渡ることが特徴です。女性の体の変化とともに寄り添う形でフェムテック製品が開発されています。
「フェムテック=○○」というものはなく、女性とともに役立つ製品がフェムテックです。以下に一部の例を挙げますが、これだけではなく、さらに未来に向けてもっと広くなると予想されます。
生理管理アプリ
生理周期や排卵日の予測、症状の記録ができ、体調管理をサポートするアプリです。女性のライフスタイルに合わせて健康データを管理できる点が人気です。
妊活・妊娠サポートデバイス
排卵予測のための温度計や妊娠検査キット、胎児の発育をモニタリングできるデバイスなど、妊活や妊娠を支援するツールが登場しています。
骨盤底筋トレーニングデバイス
尿失禁や産後ケアをサポートするために、骨盤底筋を鍛えるデバイス。スマホと連動してトレーニング効果を可視化できる製品もあります。
閉経サポート製品
ホットフラッシュや睡眠障害など、更年期特有の症状を軽減するための製品。サプリメントや温度調節機能を持つ衣類など、幅広い商品があります。
ウェアラブルデバイス
リストバンドやスマートウォッチ型で、体温・心拍・睡眠などのデータを測定し、女性特有の健康管理をサポート。ライフステージに応じた健康情報の提供に役立ちます。