こども相談シリーズ:どうして生理中はお腹が痛くなるの?
このシリーズではこどもからの「性」についてのお悩みを解決していきます。大人にとっては基本的な内容の振り返りとしてお読みください。
生理痛ってなぜ起こるの?
生理中にお腹が痛くなるのは、体が「いらなくなったもの」を外に出そうと頑張っているからです。具体的には、生理のときに子宮が収縮して、子宮内膜(赤ちゃんのために作られたふかふかのベッド)を体の外に押し出そうとするためです。このときの「子宮の収縮」が生理痛の原因になります。
子宮の動きとホルモンの関係
生理痛には「プロスタグランジン」というホルモンが関わっています。このホルモンには以下のような役割があります:
- 子宮を収縮させる
子宮を縮めて内膜を体の外に押し出す力を生み出します。 - 血流を調節する
子宮周辺の血流を調整しますが、プロスタグランジンが多すぎると血流が悪くなり、痛みを感じやすくなります。
痛みの強さは人それぞれ
生理痛の感じ方には個人差があります。
- 軽い痛みの場合
お腹が少し重い感じがする程度で、日常生活に支障はありません。 - 強い痛みの場合
お腹や腰がズキズキ痛んだり、吐き気やめまいを感じることがあります。この場合は、無理せずに休むことが大切です。
生理痛を和らげる方法
生理痛が辛いときには、次のような方法を試してみましょう。
1. 体を温める
お腹や腰を温めると血流が良くなり、痛みが和らぐことがあります。使い捨てカイロや温かい飲み物を活用しましょう。
2. 軽い運動をする
ウォーキングやストレッチなどの軽い運動をすると、血流が良くなり、痛みが軽くなることがあります。
3. リラックスする
深呼吸やゆっくりお風呂に入ると、筋肉がほぐれて痛みが和らぐことがあります。
4. 痛み止めを使う
痛みが強いときは市販の痛み止めを使うことも検討してください。ただし、初めて使うときは家族や医師に相談しましょう。
生理痛が強いときの注意点
生理痛が強すぎる場合や、日常生活に支障が出る場合は、病院で相談することをおすすめします。子宮内膜症や子宮筋腫といった病気が隠れていることもあります。次のような症状がある場合は医師に相談しましょう:
- 痛み止めを飲んでも痛みが治まらない
- 生理の出血量が異常に多い
- 痛みがどんどん悪化している
生理痛をポジティブに捉えよう
生理痛は決して楽なものではありませんが、体が健康に働いているサインでもあります。痛みが辛いときには、無理せずに休んだり、リラックスする時間を作ってください。「生理中の痛みは一時的なもの」と考え、自分の体を大切にするきっかけにしましょう。
生理中のお腹の痛みは、子宮が内膜を外に出そうとする動きによって起こります。痛みを和らげるためには、体を温めたり、リラックスしたりすることが効果的です。もし痛みが強すぎる場合は、早めに医師に相談して、自分の体を守っていきましょう!